Vienna
今回はシューベルトやシュトラウスの家なども訪れてみました。
(ウィーンのショパンは前回の記事をどうぞ。)


今回のヨーロッパの幕開けは、飛行機の中で偶然みつけたブッフビンダー(ピアノ)のリサイタルでした。
彼の演奏は、先生に貸していただいたBeethovenのチェロソナタで知っていて
とても好きな演奏だったのです^^
到着したその夜、チケットを買って楽友協会へ。1869年に完成した歴史ある黄金のホール。
ウィーンフィルの本拠地です。
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舞台の上にも客席が☆ ここは世界一素晴らしい音響のホールといわれていますが、
ヨーロッパのホールは日本の現代のホールと響きが少し違うように感じました。
日本のホールは、雑音が少なくピアノの響きが直接臨場感を持って届いてきますが、
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チケットもキラキラ♪ 4つのコンサートやバレエに 行きました。 |
もっと空気も一緒に含んだ「自然な音」がやってくるように・・・私は感じました。
自然界の音を聴くときのように、こちらが耳を澄ます体勢に入らないと隅まで聴こえないような・・・。
大阪で言うと、中央公会堂の音に似ています。
(そういえば外観も似ていますね^^)
聴いている人たちが、リラックスしつつ集中している雰囲気なのは、そんな音の要因もあるのかな?と思ったりしました。
さてさて、思いつきで気軽に入ったこのコンサート、思いがけず大感動を得てしまいました。
シューマンの交響的練習曲、遺作の変奏も加えた40分ほどの大曲です。
最初は、素晴らしく繊細なテクニックを持ちながらも、あまり味付けしない弾き方に、
「あれ、何もしないのかな?」と聴いていたら、時間がたつごとに
じわりじわりと胸に迫るものが積み重なっていって・・・・
20分過ぎたくらいから涙が止まらなくなりました。
全てを見通して、最低限の表現しかしていなかったのです。
例えるなら、ただ真実のみを「淡々と」語られた、という具合でしょうか。。
そして、ブッフビンダーさんの存在を全く感じない演奏でした。
かといって、シューマンが濃くでてくるのかというとそうでもなく、それよりもさらに先のもの・・
舞台上に、ピアニストも作曲家もいないような、音という精神?だけが存在するような・・・
そんな音楽でした。
すごい演奏を聴いてしまいました。
足すのではなく、どんどん引いていく。
なんだか人生を説かれたようでした(^^*
友と2人ですっかりすっぴん状態になってしまい、帰路についたヨーロッパ初日の夜だったのでした。^^

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アンコールはSchubert:Impromptu op.90-4 |
wrote in 16 Nov 2008 * b a c k << * t o p △